検索
  • 原田貴之

いじめはなぜなくならない?

今日は各紙の報道で、全国の小中高のいじめ件数が61万件を超え、過去最高に達したという報道がありました


文科省によると、「教員が積極的にいじめを発見した結果」で


肯定的に捉えているということでしたが、


いじめの問題は年々深刻になってきているように思います


同様に、不登校生徒の数も18万人で最多という発表がありました


もちろん、コロナ感染を恐れて積極的に自己隔離をしている生徒もいるでしょう


いじめを理由と挙げた生徒児童は0.3%だったということですが、


いじめの定義があいまいなだけに、この数字だけ見ていじめが少ない、ということはできません



さて、なぜいじめはなくならないのでしょう?


「いじめなんてどこの社会にだってある」


は事実だと思います


教員の間にだってありますし、


主婦のパートさんの間にもあります



私が考えるいじめが起こる最大の要因は、


"多様性に対する寛容のなさ"


です。



みんなが同じ制服を来て、同じ時間、同じ場所に集まり、


同じことを同じペースで学び、同じ宿題を与えられて同じテストを受ける…



人の得意、不得意はバラバラですし、好き嫌いもバラバラ


なのに、すべて同じことを求められるのは大変なことです


そして、同じスタンダードに合わせることにみんなが努力をし、苦労をしています


物差しがひとつしかないので、そのスタンダードに満たないものは、ダメ扱いされることになります


努力してスタンダードに達したとしても、その上がいるので、なかなか自分の努力は認められない


そうすると、自分よりも下を見つけて、それを攻撃する(いじる)ことで自分が保たれます


物差しの頂点にいる人も、それをキープするのに精一杯です


自分よりも下にたくさんいるということを過大に意識することで、努力の価値を見出します



保護者だって大変です


自分の子供が“ひとつの物差し”に当てはまらないと、能力が低いと思ってしまいますので


なんとか、スタンダードに達するよう子供を叱咤激励します


子供の教育に対して責任感が強いほど、物差しに当てはまらないことが、


親としての自分の責任だと思ってしまいますので、気苦労が重なります


さらに、往々にして、子供の教育には親の片方(たいていお母さん)が一手に担っていることが多いので


配偶者や、義理の父母など親族からのプレッシャまでかかってきたりすると、


子供当人よりも保護者の方がつらい思いをすることになります




「そんなこと言ったって、部活動の世界はどうなるんだ。ひとつのルールの中でみんなが勝負するから意味があるんだ」


「勝つ人もいれば、負ける人もいる。その厳しさを知ることが人生では大事なんだ」


という意見もあるでしょうし、全くその通りなのです



ただ、部活動と学校社会で決定的に異なるのは、


“自ら進んでその世界にいるかどうか”




部活動は、数ある中から自分が選び入部します


どうしても合わなければ、やめて別の部活に入ることもできます


でも、学校社会はそうはいきません


制服を着るかどうか、何時に登校するか、どの授業を受けるかという選択肢はありません




いじめの問題になると学校の責任と考えがちですが、それもいじめを助長する考えです


自分自身、学校に長く身を置く中で


先生たちはみな、いじめをなくしたいと思い教壇に立っています


悪口を言っているのを聞けば注意もするし、


いじめられているのでは?という兆しが見えれば、本人から話を聞き、保護者に連絡を取り対応をします


ただ、学校の先生はあまりにも忙しすぎます


全く異なる子供たちをひとつの物差しに当てはめて指導をするのも大変ですし


異なる生徒たちに対応しようと、毎日ひとりひとりの生活ノートを見たり、


プリント点検や課題の添削をするのは並大抵のことではありません


さらに、次から次への学校行事があり、部活動がある


部活から戻ってきたら保護者への連絡、そして翌日の授業準備…



もちろん、先生たちも能力や個性は様々ですが、


“素晴らしい先生”の定義はあってないようなものです


一般企業と違い、教員は極端な話、全員がフラット


これができたら素晴らしい先生


これができたら昇進昇給


ということもありません


何が正解なのかわからないまま、多くの先生が日々教壇に立ち奮闘しているのです



いじめとなると、学校や教員のせい、となるのが世の常ですが、


そうではなくて、もっと根本的な学校教育のシステムの部分に無理があると思うのです



最初に書いたように、日本の学校(というか社会全般)はもっと


"多様性に対してもっと寛容な社会"


であっていいはずです


仕事の多様化は昨今ずいぶん進んできていますが


卒業や就職までのプロセスは、あまりにも選択肢がなさ過ぎです



くしくも新型コロナによって、学校のオンライン化が進み、


多様な学習を行うことができることが分かってきた今だからこそ


学びの多様性の可能性をもっと広げていくことができるのではないでしょうか


そうすれば、いじめ件数毎年最多を更新することはなくなっていくことでしょう



もっと、学びや学び方の選択肢が増え風通しが良い社会になれば、


個性や興味に合わせて、子供たちが自信とやりがいを持って学び、成長していけるでしょう



英語を学ぶことは、世界の多様性を学ぶこと


「こんなに違う常識があるんだ」「こんなに違う生き方もあるんだ」


ということを知ること


クレイン英学校での英語教育を通して、


いじめがなくなる社会の実現にわずかでも役立ちたいと強く願っています



22回の閲覧

052-990-1059

〒466−0833 愛知県名古屋市昭和区隼人町7−12 セブンス杁中 2階

©2020 by Language Innovation