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執筆者の写真原田貴之

保護者向けセミナー「グローバル人材を育てる親のマインドセット」開催しました

更新日:2022年3月26日



講師を務めてもらったのは、第1回グローバルセミナーで講師をお願いしたデンマーク在住の石橋 明子さん。彼女はオーストラリア・モナッシュ大学時代の同窓生で、私が最も尊敬する世界で活躍する日本人の一人です。




看護師、JICA職員、スタートアップ企業のマネージャーとして文字通り世界中で活躍してきた彼女はいま、ライフコーチ・ヒプノセラピストとしていろんな立場の人をサポートしています。そんな明子さんに、教育、特にグローバルな観点での子育てや考え方についてぜひクレイン生の保護者向けにお話をしてもらいたいと思いオファーをしたところ、二つ返事で承諾をしてもらい、今回のセミナーが実現しました。



一方的に講師が話をするのではなく、終始参加者とのやりとりを行い、一人ひとりが考えを共有できる形でセミナーは進められ、本当にあっという間の1時間半でした。


明子さんはセミナーの冒頭、こう質問を投げかけます。



こう尋ねるのは、目的をちゃんと理解した上で行動することで、得られる結果がまったく異なってくるからだそうです。

確かに、わたしたちの日頃の行動に中に、実はなんのためにやってるのかよくわからずにやってることも多いですよね。


参加者からは、


「将来の可能性を広げられる」

「自分にいちばんしっくりくる環境を見つけることができる」

「異なる価値観を受け入れることができる」

...

などいろんな意見があがります。


次に、明子さんは、JICA職員だった頃、世界中の人たちと仕事しながら、同僚たちに「どうやってそんなふうに成功できたのか?」「親にどう育てられていたのか」とインタビューをしてきたそうなのですが、その中で、グローバルに活躍する人たちの共通点を見出したそうで、それが以下の6つの項目です。




この中で特になるほどーと思ったのは、成長マインドセット。これは、失敗を失敗と思わずに、チャンスとして捉えられるマインドのことを指すようです。

周りから見たら失敗だと思われることも、


「すべては正解を見つけるための経験でしかない」


と捉えたエジソンを例に挙げながら説明されました。


また、コミュニケーション力も、単に語学力があるだけではなく、「自分に何か語りたいものがある」ことが重要だと明子さんは言います。そのためには、自分の得意なものがある、教養を身につけている、そして世界がどうつながっているかを知っていることも必要です。


「英語力がある=グローバル人材」では決してないということを改めて理解しました。


こどもは発達段階に応じて、親や周囲の社会を真似ながら自己を確立していきます。大人(親)の発言や行動をスポンジのように吸収していく「刷り込み期」

大人や周囲の真似をしながら自己形成をしていく「モデリング期」

そして、自分と社会をすり合わせていく時期である「社会適応期」。


画一的な価値観に皆が従うことを求めがちな日本社会では、社会適応期にどれだけいろんな考えの大人が関われるかがとても大切に気がします。


大人になるまでずっと、親や周囲の大人の影響は子供の成長に大きく関わっているわけですから、接し方や言葉がけの仕方は重要です。そういうと親の影響力は子供の人生を決定づける、と考えがちですが、そうではなくて、明子さんはこう語りかけます。


「大人になってからでも、記憶や体験は書き直せる。また、成長の中で意味づけを変えていくこともある。結局(親)は自分らしくいればいいのではないでしょうか。ただ、親がポジティブであれば、やっぱり子供もポジティブに考えて、行動するようになりますよ。」



セミナーの後半では、参加者が自分自身をよりよく理解するための深掘りをしていきます。

こんな質問から始まりました。



「こぶし大くらいの果物で赤い実です。甘くておいしい。体にも良い。」

「爽やかで甘い香りがしてかじるとサクサクとして甘い。」

「Appleのロゴ」...


説明の仕方は参加者によっていろいろ。ある人はりんごの見た目にフォーカスし、ある人は食感に着目します。ここからわかるのは、


同じものを見ていても、人によって見ている世界(使っているチャンネル)が違うということ。


それは親と子供だって同じ。


だから、「なんでこんなにわかってくれないの??」と思っても、それはある意味仕方のないことなのです。だって、違う世界が見えているわけですから。

同じ日本人だって違うということは、文化や宗教が違う外国の人たちはなおさらですよね。「私たちは違う」ということを前提にして他者と向き合うことができれば、ストレスや衝突も少なくなるのではないでしょうか。



子どもにとって親はとても影響力のある存在。でも、親である私たち自身、自分がどういう視点で世界を見ているのか、何を大切にしているのかを理解することがまず重要であることをきづかせてくれました。



最後に、明子さんから英語学習についてのアドバイスもいただきました。


「英語は楽しい」「英語ができると将来こんな楽しいことがある」そんな気持ちをもつことが英語学習には何よりも大切で、また英語がグッと伸びる要因であると、私も日頃から強く思っています。

英語は中学や高校の時よりも、大学や社会に出てからの方がよっぽど役に立つことがたくさんあります。また、英語の勉強には、教科書だけでなく、ゲームや映画や音楽とたくさんのアプローチ方法があります。だから、若いうちからいろんな英語の世界を見せて、その子にとっていちばんいい方法で英語を学んでいけることができれば何よりだと思います。



さて、はじめての保護者向けセミナー、この紙面には書ききれないほど濃密な1時間半となりました。

日頃は、家事、育児、仕事となかなか自分を振り返る時間を持つことが難しいお母さんたち、今回の明子さんのお話から、何かヒントを得られていたら嬉しいです。


石橋明子さんのページはこちらから↓




〜セミナー参加者の声〜


「お話を聞いて、自分を客観的に見ることが出来て良かったです。子どもは別の人格とわかっているつもりでしたが、自分の価値観で接していることが多々あったことに気付きました」


「息子に対し、グローバルな人材に育てたいと言う気持ちでいましたが、私自身が小さな枠で子どもを見て、育てている事を痛烈に反省しました。息子のポジティブ思考を奪わず、理解し与えられる様、良き理解者になりたいと思います。」


「常々自分と子供では行動する軸が違うと感じていたのですが、チャンネルが違うというお話に合点しました。これからは彼のチャンネルを探りながら言葉がけしようと思います。」


「グローバルな人材というだけではなく、1人の人間としてこういう人に育って欲しいなぁと思う子育て術のヒント、気付きをたくさんいただきました。 言葉がけの大切さ、物事のポジティブなとらえ方、思考、価値観...。子どもに求めるのだけではなく、まずは自分自身が変わらなくちゃ、と再確認させられました。」


「 デンマークに興味が沸き、知りたくなってしまいました。 自分の今の傾向を知ること、位置から変わっていくんだと知り、なるほどな!と思えて楽しくなりました。」


「日々ネガティブな気持ちで落ち込むことも多いなか、親の自分がまるでカウンセラーを受けたかのような前向きな気持ちになるヒントをいただきました。」


「私(親)の価値観(日本の暗記型成績順、他人との比較)を子に押しつけて避けられています。更にどーなってもしらないよ!と脅して積極的にお世話係をしています。 自分と子供の目的を別にして書き出してみたら全く逆な考えだろうなと気付きました。」


「本日はどうもありがとうございました。 この様に、コーチングを絡めた子育てについてのお話は、親として現役ですので、とても響きました。親のマインドセットと言う事で、私自身の自己理解を深めることで、子育ての仕方、感じ方、子どもへの向き合い方、捉え方、すべてにおいて繋がってくるのだと、改めて思いました。 今日、あきこさんがお話して下さった事を、先ずは自身で掘り下げて分析してみたいと思います。 そして子どもにも、手を変え品を変え、「なぜか?」と深く掘り下げる事ができたらと思います。」



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