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執筆者の写真原田貴之

若者よ、海を渡れ!

昨日の授業で高校1年生の生徒からもらったお土産


夏休み中に参加したオーストラリアの短期留学から帰ってきたばかりの彼は、目を輝かせて海外での経験を話してくれました。普段は比較的感情を表に出さないこの彼が、前のめりになってオーストラリアで見てきたことや感じたことを詳細に話してくれるのを聞き、経験が与える影響の大きさに驚きました。そして、


「自分が思っていたよりも英語でやりとりができたし、トラブルが起こった時に自分で対応できたことで自信がついた」


という彼のことばには、とても頼もしく、そして嬉しく感じました。この生徒は来年は長期留学を希望しており、これからもっと成長していく姿が楽しみです。



そして、今日、もう一人のクレイン生が海を渡ります。


「娘が高校でカナダに留学したいという希望があるのですが...」


とお母さんからメールをいただいたのがちょうど1年ほど前。

英語力はさることながら、留学に対する目的もあいまいで心配をされていました。


当の本人は


「私はカナダに行く!」


という意志が最初から固く、英語の勉強をコツコツと重ねていきました。英語力はぐんぐんと上がり、半年程度の間に英検準2級、そして2級と合格していきます。


長年英語教師として生徒を教えてきましたが、目標や夢に向かって学ぶということは、こんなにも人を成長させるのか、と驚かされるとともに、子供たちには無限の可能性があることを実感させてくれました。


最後の授業で彼女からもらった手紙には、希望に満ちたことばが溢れていました。



2000年初頭以来、海外留学をする日本人の数は減り続けています。みんなが快適な日本の中だけで暮らすことで国際競争力は低下し続けています。それ以上に、自己肯定感が低く、幸福を感じている子供が異様に少ないこの日本しか知らずに、子供たちが大人になっていくことに不安を覚えています。


そんな中、夢と勇気を持って海を渡る彼らの存在は、私に大きな希望を与えてくれます。言葉も文化もちがう異国の地で逞しく生きていく中で、彼らは自分の未来を自分の手で切り拓いていくことでしょう。

そんな若者がクレインからたくさん巣立って行ってくれることを楽しみにしています。


Von Voyage!



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