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英語は「読む」「聞く」だけでいい?

昨日文部科学省から発表された国公私立大学2200学部に対する入試改革について尋ねたアンケートの結果が公表され、

共通試験に記述問題を採用することに対して

84%が否定的な回答でした


記述問題については、

50万人を越える受験生の採点を短期間で行えるのかという時間的な問題や

また、採点をアルバイトの大学生が担当するという採点の信頼性の問題から

現実的ではないという判断をする大学がほとんどだったようです


また、同じアンケートに

英語の「読む・聞く・書く・話す」の4技能のうち

「書く」「話す」の2つを測るにあたって

民間試験を利用することについても

半数を超える67%が否定的に答えており、

各大学の個別入試で民間試験を活用すべきかについても

55%が否定的回答でした


民間試験を巡っては、

− 各検定の目的・レベルの不均衡 

− 高額な受験費用

− 都市部と地方での受験機会の格差


など、多くの問題が指摘されてきましたし

これまで何十年も引き継がれてきた受験英語への信頼感もあり

話は頓挫したままです


しかし、私はいまの状況に大きな危惧を感じています


英語で「話す」「書く」がいらないとなれば、

学校でこの2技能が蔑ろにされることは明白で

相も変わらず、文法訳読指導が永遠に行われることになります


文法訳読が絶対にダメだとはまったく思いませんし、私も生徒たちにこの方法で指導をすることもよくあります


しかし、英語を取り巻く現状を考えてみてください


AI翻訳の精度が日に日に高まり、近い将来、訳をする必要性はほぼなくなります

「冠詞のa を使うのかそれとも the なのか」

「前置詞は、at なのかそれもと in なのか」

Google上ではすでに自動添削をしてくれますし、予測機能で次につづく単語も教えてくれます


何十年も前までは、「教養」という側面が強かった英語ですが、

いまは「実践」のための英語を身に付けることが子供たちの将来にとって重要となります


そうすると、


「自分の知識や考えを相手に伝える」

「お互いの情報を交換・共有する」

「協力して課題解決を目指す」


これを英語でできることが重要で

「話す」「書く」技能は一層重要になります


ただでさえ、発信することが苦手な日本人

それ自体は否定しませんが、

外国に出て、あるいは国内でも、常識の違うバックグラウンドを持った人たちと生きていくためには、発信する力が必要です


入試を変えることで、日頃の授業を変え、将来の日本を支える子供たちに、将来必要な力を身につけさせる


それが今回の教育改革の理念です


過去に囚われることなく、未来に向かう教育を追い求めていかなくてはなりません

未来を生きていくのは、年老いた教育者ではなく、若者たちなのですから











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