名古屋にやってきたウクライナ難民への直接支援を呼びかけた直後から、クレイン生とその保護者、私の友人、英語教員仲間、元教え子など本当にたくさんの方から支援の声をいただき、スピード感を持って支援活動を行うことができました。
まずは日本ウクライナ文化協会の榊原ナターリヤさんに連絡をとり、支援の申し出をするとともに、支援物資の要望を伺いました。
愛知県に暮らす18世帯33人の難民の方への聞き取りをしてもらったところ
「パスタ、缶詰、コーヒー、紅茶、タオル、マスク」が必要とのことでした。
まずは、卒業生からの情報提供をもらったフードバンク愛知への協力依頼からスタート。Facebookを通して連絡をしたところ、快く支援物資提供可能のご連絡をいただき、さっそく北名古屋まで引き取りに伺いました。
思っていたよりもはるかにたくさんの物資をご提供いただき、車いっぱいに積み込んでもらいました。
後部座席までぎっしり!
迅速にご対応いただいたフードバンク愛知のみなさまありがとうございました!
クレイン英学校にはクレイン生から続々と支援物資が届きました。
オレオくん、これは君のごはんじゃないよ!
私が教員になりたての頃に勤めていた学校のある卒業生から「どこに送ればいいんやろうー?」とダイレクトメッセージが!20年近くも前の生徒で、しかもかろうじてSNSでつながっていた程度でしたが、いちばんに連絡をくれました。そして、たくさんの支援物資と資金提供もいただき感無量でした。
「どんなものがウクライナの方に喜んでもらえるかなぁ」難民の方の立場に立っていろんなことを考えていただきました。ウクライナ料理を調べて「ボルシチ」の素を買ってきてくださる方も。
物資提供に加えて、募金の協力もたくさんいただきました。クレイン生および保護者はじめ、元職場の同期の先生、大学生の頃からのハーレーの先輩、愛知高校で最初の卒業生、前職で最後に担当した生徒のお母さん...本当に多方面からたくさんの応援をいただいたおかげで、要望のあった物資を十分に揃えることができました。
そして迎えた4月15日、第1回の支援物資配布会
会場に行ってみるとびっくり、たくさんのテレビカメラに新聞記者が...
今回私がナターリヤさんに指定されたのは、名古屋市が実施する難民への10万円支給の会場でした。全員が集まる時に配布できるのが一番いいだろうということでした。
国際センターの担当者の方もとても柔軟な対応をしてくださり、はじめての取り組みでしたが順調に会場に物資を運ぶことができました。職員の方によると多くの企業や団体から支援の申し出はもらっているものの選定が難しいとのこと。そんな中で今回クレイン英学校が支援の機会をいただけたということはとても光栄に感じました。
名古屋市による難民説明会が行われている裏で、ひとりひとりへの物資と家族ごとへの物資の袋を用意していきます。
元クレイン生、その知人の牧師さんにも駆けつけていただき、袋詰め作業を行いました。
そして、難民の方との面会。集まった方達は一様に不安な表情を見せていました。戦火を逃れ、家族と離れ、なんとかたどり着いた日本。でもことばも通じない、生活様式も違い、今後の見通しもつかない...そんな彼らを目の当たりにすると、なんと言葉をかけていいのかわからず、ただ一袋ずつ渡していくことしかできませんでした。
それでもみんな、覚えたての日本語で、何度も「ありがとう」とことばをかけてくれ、渡せて良かった...と心から思いました。
日本とウクライナの架け橋になっている、日本ウクライナ文化協会の榊原ナターリヤさん。超多忙なスケジュールの中、私からの突然の申し出に対応をしてくれ、今日はじめてお会いすることができました。
忙しすぎて睡眠時間も確保できない状況とか...それでも自分しかいない!と立ち上がり難民支援のために全精力を注いで活動しています。
たくさんの方の支援により、立ち上げから1週間足らずで実際の支援にたどり着くことができた今回のU-CRANE大作戦の第1弾。これだけのスピードで実現できたのは奇跡のようなことです。
もちろん、行政はじめ多くの企業や団体が彼らのためにと支援の手を差し伸べており、それに比べるとクレイン英学校でできることは微々たるものです。ただ、私自身、かつては無力な外国人として生活した経験があります。その時から、たくさんの応援をしてもらって今の私があります。いまやっとその恩返しができる時ではないかと感じているのです。
今回、難民の方に直接会って感じたのは、これから彼らが日本での生活に馴染み、そして晴れて帰国の途に着くまで、継続的に必要な支援を提供していかなければいけないということでした。
ウクライナ難民への支援は始まったばかりです。これからも支援のバトンを繋いでいきたいと思います。どうか引き続き応援していただけますようよろしくお願いします。
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