Mike's
Episodes Abroad
高校生講座を担当するMikeこと、近藤です。
ここでは、十数年の海外ビジネス駐在(伊米独)で体験したさまざまなエピソードをお話ししたいと思います。
異なる文化に身を置く事は貴重な経験で、言葉以上に多くの経験を与えてくれました。
皆さんの英語学習+αに役立てて頂ければ幸いです。
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#5 母語mother tongue
日本語も大切にしましょう
英語リスニング難しいですね、母語である日本語なら困らないですけどね。 母語はmother tongue、tongue=舌。mother languageでも通じますが、私には「母なる舌」の方がピンときます。 外国で生活すると日本語を意識せざるを得ない場面があります、私にとっては独駐在時代の教会がそうでした。 現地の教会の合唱団に末席で所属。カタカナで独語の楽譜を作り練習毎に録音を聞きなおして発音/発声を矯正(;^_^ 少しずつ発音が改善されると、音楽らしくなっていきました。 日本語と違い、舌を大きく使い&喉奥も使うので、日本語とは異なる筋肉を使い顎が疲れました。日本語は顎は疲れないし(笑)、優しい言葉の響きで素晴らしいと実感。 先日、合唱の甲子園ともいえるNコン(NHK 合唱コンクール)愛知大会がありました。中学の課題曲は緑黄色社会作品の「僕らはいきものだから」。 審査員の著名な指揮者田中裕子さんの講評:「色彩豊かに、言葉の音色に気を配りましょう。「固い」の「か」、「かわいい」の「か」、「髪の毛」の「か」、は同じではないですよね。それを意識することで聴衆の皆さんとさらにつながる事が出来るんですよ」 それを聞いて「なるほど!声にも色彩があるんだ、言葉は声に出すと魂が宿る」と再認識しました。 経験知として外国語の出来る人は日本語がしっかりしています。伝える手段としての言語感性が高いのだと思います。 一度日本語を朗読して、体全体で音を感じてみましょう。声を出すことで言葉を体で感じられると思います。 そして英語の音読をしましょう。リスニング教材を聴いたら英語で音読、録音して教材と対比、リズムの違いを意識しましょう。 発音出来れば聴くことも出来るようになるはずです。 リスニング教材は日常の文章なので会話力アップにも役立ちますよ。
#4 宿題と課題 from school
夏休みも終了~ 小学生時代、夏休みの宿題を最後の週に仕上げていた記憶はありませんか?(笑) 宿題=homework(文字通り与えられた課題を家庭でこなすこと、classwork の対義語)。 米国時代の同僚の息子さん(小6~中1の年齢時)の夏の宿題は、 「将来なりたい職業に就く為に、その分野の3人の著名人の本を読んで纏めなさい」。 宿題というより課題「assignment」と呼ぶべきですね。 これには正解はありません、自分で考えて意見を纏める事が問われています。 自分の意見を発信する事が重視される米国らしい事例として記憶しています。 因みにassignment は、割り当てられた課題(仕事の場合は(与えられた)「任務」と訳すといいですね)。 動詞はassign(一般的な訳は「割り当てる」)、会社でも使われる単語です。 どうせ勉強するならば、受け身のhomeworkではなくて、自分の目標にどう近づけるか、 学校の勉強であれば、点数に一喜一憂せずに、狙うレベルにどう到達するか、自分にassignmentを与えましょう。 例えば、定期試験で出来なかった問題は放置せず、次は正解すべく工夫して復習する。 この姿勢は社会人になった時にも役立ちますよ(^^)/
#3 国=country だけじゃない
パリ五輪はパラリンピックが間もなく開催。 知らない人だけど、つい日本選手を応援しちゃいますね(^^)/ 国って何と訳すでしょうか? 一般的な訳はCountry 他にもいくつかあります。 米国勤務時代に米国人同僚と国って何だろうとよく話しました。 1)“There are many countries in the world.”研究社辞書例文 (訳)世界には多くの国々が存在する。 2)Nation(主権国家)が加盟する国際組織はthe United Nations、第二次大戦の戦勝国 united nations の名を継承。 中国語訳は联合国(=連合国) 。一方、日本語訳は国際連合(nation”国”は訳出されず)。 3)メキシコ合衆国はthe United Mexican States。 4)ドイツ連邦共和国はFederal Republic of Germany。 Nationの定義は仏革命まで遡ります、詳しく知りたい方はクレインで声を掛けてください(^_-)-☆ また共和国republicの語源はラテン語レス・プブリカ(res publica)「公共物、公益、公法」。 五輪ついでに、各国の名称を英語でチェックしてみましょう。きっと面白い発見がありますよ。 難しい事はさておき、パラアスリートの素晴らしい競技には拍手で応援ですね!
#2 「”How are you ?” ≠お元気ですか」
at a clinic
外国で病気になるのはつらいです。仕事は英語でこなせても、日本語は擬態語表現が多い(頭が「ズキズキ」等)ので、病状の説明が難しいですよね。 実際はドクターの質問に答えればいいので、それほど大変ではないですけどね。後でわかった事ですが。 熱が出て初めてクリニックに行った経験です。基本的に米国は全て予約制なので、最初の電話のアポ取りも冷や汗(;^_^A。 頭痛の頭を抱えて、診察室へ。ドクターは笑顔で、”How are you,sir ?” 私の心の中、「はて、「How are you ? => Fine,thank you. And you? 」が英会話の定石。でも、熱あるから”Fine”じゃないはず、何と答えようか??」 益々頭が痛くなった(-_-;)。結局、”Fine”とは言わず、「熱(fever)あるんです」と答えて診察開始。 米国では、”How are you ?”は「こんにちは」程度の挨拶というのが私の皮膚感覚です。 なので、ドクターからの“How are you?”には、” Fine,thank you, but I have a fever….”と症状を伝えればいいですね。 行かないに越したことはないですが、もし病院に行くことになってしまったら、参考にしてくださいね(^^)
#1「Plastic vs プラスティック」
at a supermarket
先ずは、20世紀末の米国駐在初日の話から。今なら笑い話ですが、当時は「ん??」でした(笑)。 プラスティックという言葉から何を想像しますか?ちょっと固い大小のケースが頭に浮かびませんか? 慣れない右側運転(ナビは当時ありません)で巨大なスーパーへ。 自分の背の3倍くらいの巨大な棚にびっくりしながら買い物(施錠ケース内に銃も売っていてびっくり)。 清算時に、レジ係さんから、“Paper or Plastic?”と質問された。 私は「んん?....プラスティック製品買ってないんだけどなぁ…」と独り言。 すると、レジ係さんはビニール袋を見せた。私は「これはビニールだからVinyl(ヴァイナル)だ」と心の声。 そして、”It’s vinyl.”と答えると係の方の反応は「んん?....」。 冷ややかな空気が流れた(笑)。 もうお分かりでしょう、ビニール袋は”Plastic Bag”なんです。“Paper or Plastic?”は「紙袋orビニール袋」でした。 日本語の「プラスティック」≠英語の「Plastic」。 生活を通して遭遇する生の英語は最初は面食らいますが、慣れれば楽しかったですね。 数日後、熱を出して病院へ。ドクターは最初に何と言ったでしょうか? 答えは次回に。