ピースアカデミー4日目:ブロツワフ
- 原田貴之

- 3月24日
- 読了時間: 3分
ブロツワフは小人の街として知られています。

小人は共産主義反対運動の象徴で、町中の至る所で小人の像を見つけることができました。小人はそれぞれ異なる形をしており、どれも個性的です。薬局前にはおそらく頭痛を抱えたもの、レストラン前には満腹で寝転ぶものなど。特に、一番最初にできたとされる小人はどこかシュールな出立ちをしており、学生たちは共に写真を撮るなどしてブロツワフの記念の一枚を残しました。

ホワイトコウノトリシナゴーグはユダヤ人コミュニティのために機能した会堂で、現存する唯一のシナゴーグです。

現在は、コミュニティ内のユダヤ教徒減少のため、一階のホールは礼拝には使用されておらず、コンサートなどで開催されているそうです。2階にある部屋には、聖書が保管されており、そこで館長さんからユダヤ教の祭日についてお話ししていただきました。

モーセによる出エジプトの際、イーストを使用しない簡易的なパンを食したり、遺体を野生動物に食べられないよう、その上に石を置いておくといった伝統が取り入れられているそうです。ユダヤ教は厳格な戒律主義的性格を持つ宗教であることはすでに知っていたものの、現在も厳格に伝統を守り続けていることを知り、驚きました。
また、新年が開けた9日後に神が人々の一年の運命を書き記す「生命の書」という概念があるとお聞きしました。これまで学んでいた死生観とは異なる新たな情報に少し混乱しました。そのほかにも多くの情報が一度に頭の中に流れ込んできて、学んでも学びきれないことにもどかしさを感じました。しかし、実際の信者の方にここまで詳細にユダヤ人の伝統を教えていただくことは日本では難しい経験だと思うと、Peace Academy で訪れるすべての場所での一瞬一瞬を自分の糧にしたいという気持ちが高まります。
それと同時に、ただ知識を吸収するだけでなく、現地で自分の肌で感じた感覚や感情をアウトプットすることの重要性に気付かされました。
聖ヨハネ大聖堂は、島に造られたゴシック様式の大聖堂です。その内部には美しく輝くステンドグラスや高いアーチ型の天井が広がっており、厳かな雰囲気と共に、来訪者を圧倒します。

かつては大聖堂だけでなく、その前に広がる広場も70〜80%破壊され、壊滅的な状況でした。大聖堂の外には1945年当時の写真が展示されており、その悲惨さには言葉が出ませんでした。しかしながら、現在の街並みはその傷跡を一切感じさせることのないほど美しく、ヴロツワフの人々による復興に対する強い思いを感じ取ることができました。

その後は、6時のミサを告げる鐘の音を聞きながら、夕食に向かいます。
今日のメニューはイースターの時期に食べられる卵入りスープ、メインにはチキン、食後にはフルーツサラダ。
地下に広がる隠れ家のような空間で、まるでブロツワフの小人になったような気分で食事を楽しみました。
1日の振り返りで先生からいただいたお題は
「これまでの経験で、“忘れられない場面”は?」
学生たちは嬉しかった瞬間、悔しかった場面、驚いた出来事など、それぞれ思い思いのストーリーを伝えました。お互いの新たな一面を知ることができたと同時に、すべての人に人としての尊厳や唯一無二の人生があるのだということに改めて気付かされました。
明日はいよいよアウシュビッツ強制収容所を訪問します。そこで亡くなった方にも尊厳やストーリーがあるのだということを今一度心に留め、過去の歴史を学んな上で、自ら考える機会にしたいと新たに決意を決めた夜でした。
Y.N.






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