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「中1の英文法は簡単」のうそ

中学から本格的な英語学習、特に文法の学習がはじまります はじめての英語にワクワクしながら毎回の授業に向き合うのですが その好奇心を奪ってしまう仕組みが、 中1文法の中にあるのです

それが、

複数形と3人称単数現在形(3単現)につくS


です

これは、みんな中学1年生で習っているのですが、

このふたつをきちんと使えますか?


私はNoです。

実は、この複数形と3単現ほどマスターするのに時間がかかるものはありません


なぜか?


ひとつには、


日本語の文法にはない(おおざっぱに言って)


からです

複数形は日本語で「〜たち」とあるではないかと言われるかもしれません


でも、例えば、

「1匹の犬」とは言っても、「2匹の犬たち」とは言いませんね

私たちは、複数形は使っていないのです

だから、難しくて当然なのです


しかも、英語はひとつ複数形になったら全てがそれにつられて複数形になります

This is a dog.

これをtwo dogsと複数形にしなさいという問題があります。

This is two dogs.

であればまだいいのですが、


These are two dogs.


と主語と動詞まで形を変えなければなりません。


「なんて効率の悪い言語なんだ!」と私は思うわけです


そして、3単現のS


ここでも

日本語にはないルールの登場です

日本語では、「私が犬を好き」でも「母が犬を好き」でも

「好き」には変わりありません


ところが英語では、「私が好き」は I like dogs.

でも「母が好き」はMy mother likes dogs.


それだけではありません。


さっきまで、Sがついていたのは、複数形の時

でも、今回は「単数形」にSがつくって?

実にややこしい限りです


もちろん、名詞と動詞という品詞の区別もここではできていないといけません



これまで見てきたのように、

複数形と3単現は決して簡単なものではありません

英語上級者になっても、確信を持って使い分けられない英文法なのです


そのような問題を、中学校1年生相手に、

完全に理解している前提でテストを作り、 そしてことごとくバツにしていきます

さらに、その答案用紙を見て、親は


「中1の英語でつまずいててどうするの!」


と叱ってしまう

英語嫌いが生み出されないほうが不思議なくらいです


クレインで使用しているケンブリッジ大学出版のテキストでも

複数形や3単現について、2択の問題にして

ルールを意識させるような問題はありますが、 日本の定期考査の問題のように 英語初心者に、容赦無く間違えさせるようなことはしません

英検でも、3級のライティングから初めてその区別ができているかを

評価基準にするくらいです


ということで、

私は中学1年生という学習し始めの時期に

複数形や3単現に触れることはよしとしても、

使いこなせることを期待すべきではないと思います


それよりも、英語の音の規則や身近なものを表す語彙を増やすことが

この時期の学習者には、いろんな意味で有益でしょう


クレイン英学校では、中学1年生から英検1級を目指す上級学習者まで

幅広いニーズに柔軟にお応えする講座を提供します

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