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オールバニー最終日

2019-07-30


週明けの今日はニューヨーク州のコラボレーションICT教育を支えるNortheastern Regional Information Centerからスタート。ジョージタウン大学のICT設備にも驚いたが、ここのアクティブラーニングセンターは最先端で最高級の設備で、壁には100インチ×2の大画面に360度カメラと音声センサー、電子黒板、可動式の机にバランスボールのような椅子(集中力を切らさないため?)、手持ちサイズのホワイトボード…教室環境を変えることでどのような学習効果が得られるのかを探る実験室のような部屋がいくつもあった。

ちなみに、こういった最新の機器の導入には800万円かかるようで、「すごーい。こんな部屋があればいいなぁ。でもお金がないとできないよね」というのが一堂の感想であった。


続いて2年前に設立されたばかりというAlbany International Centerを訪問した。ここではオールバニーにやってきたばかりの難民や移民の生徒がアメリカで英語や学校文化に慣れるために1〜2年通う学校としての機能を果たしている。授業はティームティーチングで行われ、ティームティーチングのためのレッスンプランの時間が週に4時間確保されているという。大変手厚いように思うが、全く学校に通うという経験をしたことのない生徒、また戦争などのトラウマを抱えた生徒などに対する生徒たちに対する教育は私たちには全く想像がつかない。母国語による翻訳のサポートに加えて、生徒が前向きな行動を行っていけるように介入と支援をする、Positive Behavior Inventions and Supports、に基づいたPositivity Projectを行っているというのが初めて知る概念でとても興味深く、これは日本の教育現場においても活用されるべきであろう。




エスコートのRyanオススメのレストランで昼食をした後は、オールバニーの中心街にあるニューヨーク州立大学COILセンター(SUNY COIL Center)アシスタントディレクターのMs. Mcauley氏を訪れた。

ここは今回のテーマの肝とも言えるCollaborative Online International Learningを立ち上げた本部で、ワシントンD.C.滞在時もオールバニー校でも何度も名前が挙がっていたのでとても楽しみにしていたところだ。彼女の話によると、日本では関西大学(池田佳子教授)が日本のハブ大学となり、文部科学省の強力なバックアップのもとにCOILを推進しているという。COILは英語学習というよりはSTEMなどの国際協調の必要な様々な分野で実施されており、ニューヨーク州立大学を中心としたCOILネットワークはアメリカ国内と国外のグローバルネットワークがある(日本では関西大の他に、国際教養大、福山大、南山大)。教授同士のマッチングと導入〜コースデザインに6週間をかけ、実際のプログラムは導入〜学生間のやりとり〜振り返りまで含めて6週間程度で実施するのが理想的だという。現在の課題としては、共同プロジェクトを行う良いパートナーを探すことだということだが、COILを成功させるための秘訣はやはりここでも「情熱」だとMcauley氏は言う。


これまですでに15を超える大学や機関を訪れてきたが、その多くで語られてきたのは、方法論に先行すべきは教育に対する理想とそれを実行に変える情熱だということだ。


オールバニーでの滞在も今日で終わり。明日はカナダとの国境沿いにある街バッファローに向けバスで4時間の旅に向かう。

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